この記事は、ハリーポッターシリーズの映画・原作のネタバレを含みます。
未鑑賞の方はご注意ください。
『ハリー・ポッターと死の秘宝』のホグワーツでの最後の戦いで、モリー・ウィーズリーは娘のジニーを攻撃されたことで逆上し、ベラトリックスとの一騎打ちに出ます
ベラトリックス・レストレンジは、ヴォルデモートの最も忠実な従者であり、ヴォルデモートから直々に闇の魔術を教わっています
彼女はヴォルデモートの副官として、戦いではいつも最前線で活躍し、騎士団員であるシリウスとトンクスを死に追いやりました
対するモリーは、不死鳥の騎士団に所属してはいるものの、戦闘タイプには見えません
彼女は主婦として子供たちを育て上げることに人生を捧げています
なので、戦うことに関していえば、ベラトリックスの方が経験や実力は遥かに上です
しかし、結果的にこの決闘に勝利したのは、ベラトリックスではなくモリーの方でした
なぜこの時モリーは、自分より強力であるはずのベラトリックスを打ち破ることができたのでしょうか?
ベラは完全にモリーを侮っていた
ベラトリックスも、自分がモリーよりも強力な魔女であることはわかっていました
だからこそ、ベラトリックスはモリーの力を侮り、油断していました
しかしモリーは、ベラトリックスが思っていた以上の力を発揮しました
モリーはこの戦いの直前に、息子のフレッドを失っています
そんな中、モリーは死の呪いが娘のジニーに当たりそうになるのを見ました
これ以上自分の子供たちを死なせられないという思いが、モリーの魔力を最大限に引き出したのです
ベラトリックスは、母親の愛の力の強さを見誤ったために敗北しました
これは主人であるヴォルデモートも同じです
ハリーの母親であるリリーは、ハリーのために命を捨てて『護りの魔法』を施しました
その護りのおかげで、ヴォルデモートが赤ん坊のハリーに向けて放った死の呪いは、ヴォルデモート自身に跳ね返りました
ヴォルデモートもまた、母親の愛の強さを侮った結果、肉体を失うことになったのです
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ベラは自分の杖を使っていなかった
ベラトリックスの杖は、ハリーたちがマルフォイの館から逃げ出した時に、奪われてしまいました
それからは、ハーマイオニーがその杖の新たな持ち主になっています
なので、モリーとの決闘時、ベラトリックスは借り物の杖で戦っていたはずです
借り物の杖は持ち主に従わないので、最大限の力を発揮できません
このことも、ベラトリックスが敗北した一つの原因かもしれません
モリーがベラトリックスを倒した呪文は?
もう一つの疑問は、モリーはどうやってベラトリックスを倒したのかということです
映画では、モリーは強力な石化呪文(ペトリフィカス・トタルス)をかけて石にした後、粉々呪文(レダクト)を使ってベラトリックスの体を粉砕したように見えました
一方で、原作ではどのように描かれているのでしょうか?
モリーの呪いが、ベラトリックスの伸ばした片腕の下をかいくぐって踊り上がり、胸を直撃した。心臓の真上だ。 ベラトリックスの悦に入った笑いが凍りつき、両眼が飛び出したように見えた。ほんの一瞬だけベラトリックスは何が起こったのかを認識し、次の瞬間、ばったり倒れた。周囲から「ウオーッ」という声が上がり、ヴォルデモートは甲高い叫び声を上げた。
出典:『ハリー・ポッターと死の秘宝』原作小説より
モリーの放った呪いがベラトリックスの胸に直撃し、それによってベラトリックスは死に至っています
ということは、モリーは死の呪い(アバダケダブラ)を使ったのでしょうか?
私はその可能性は低いと思います
不死鳥の騎士団のメンバーが、死喰い人に対して死の呪いを使う場面は一度もありません
なぜなら、死の呪いを使えば、死喰い人と同じレベルに身を落とすことになるからです
モリーも団員の一人なので、おそらく死の呪いは使わないでしょう
ではモリーはどうやってベラトリックスを死に至らせたのでしょうか?
可能性があるのは、強力な失神呪文(ステューピファイ)です
これは相手を一時的に気絶させる呪文ですが、強力な場合は危険になり得ます
マクゴナガルが一度に4本の失神光線を受けた時には、死んでもおかしくなかったほど重傷になりました
モリーが強力な失神呪文をベラトリックスの心臓の真上に当てたのなら、心臓麻痺を起こしたとしても不思議ではないでしょう
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