この記事は、ハリーポッターシリーズの映画・原作のネタバレを含みます。
未鑑賞の方はご注意ください。
『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』でハリーがホグワーツの5年生になった時、ハリーは初めてセストラルが見えるようになります
セストラルは、黒い翼を持った馬で、その姿は”死”を目撃した者だけが見ることができます
ハリーは4年生の終わりに、セドリック・ディゴリーの死を目撃したため、セストラルが見えるようになりました
しかしそれまでは、ハリーはセストラルを見ることができませんでした
ホグズミード駅からホグワーツ城までの馬車は実はセストラルが引いていたのですが、ハリーはいつも馬車が勝手に動いていると考えていました
ですが、もしセストラルを見ることができるのが『死を目撃した者』なら、ハリーはもっと早くセストラルが見えているはずではないでしょうか?
ハリーは赤ん坊の時に、目の前で両親の死を目撃しています
さらに、ハリーが1年生の時にも、クィレルがハリーの目の前で死んでいます
なのになぜ、ハリーは5年生になるまでセストラルを見ることができなかったのでしょうか?
炎のゴブレットの終わりにも見えていない
セドリックの死を目撃したのがきっかけなのであれば、4年生の学期終わりで帰りの馬車に乗るときに、ハリーはセストラルが見えているはずです
しかし、原作小説のそのシーンの馬車に対する言及を見ると、どうやらハリーはまだセストラルが見えていないようです
ハーマイオニーが横を向き、ちょうど馬車道を近づいてきた馬なしの馬車のほうを見て微笑んだ。クラムは驚いたような顔をしたが、うれしそうに羊皮紙の切れ端にサインした。
出典:『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』原作小説より
これによれば、ハリーはセドリックの死を目撃した直後はまだセストラルが見えず、夏休みを挟んで新学期が始まった頃になって初めてセストラルが見えるようになった、ということになります
今までの両親やクィレルの死の目撃がカウントされていない上に、なぜこのようなタイムラグまで発生しているのでしょうか?
スポンサーリンク
原作者の説明
これらの謎については、原作者であるJK.ローリング本人が書いた旧ポッターモアの記事に答えがあります
以下は、その記事からの引用です
Being able to see Thestrals is a sign that the beholder has witnessed death, and gained an emotional understanding of what death means. It is unsurprising that it took a long time for their significance to be properly understood, because the precise moment when such knowledge dawns varies greatly from person to person.
出典:wizardingworld.com
日本語版記事が見つからなかったので英語ですいません
何を言っているかというと…
“セストラルが見られるのは、死を目撃し、死の意味を感情的に理解した証拠であること
そして、死を正しく理解するまでの時間は人によって大きく異なり、長い時間を要する場合もある” ということです
炎のゴブレットの終わりでは、まだセドリックの死を目撃した直後で、ハリーはまだその事実を受け入れることができていませんでした
しかしその後、夏休みの休暇に入り、ゆっくり時間をかけて、もうセドリックは戻ってこないことを理解しました
これが、ハリーがセドリックの死を目撃してから、セストラルが見えるようになるまで、何週間もかかった理由です
両親の死
ジェームズとリリーがヴォルデモートに殺された時、ハリーは確かに両親の死を目撃しましたが、この時ハリーはまだ赤ん坊で、死の意味を理解するには幼すぎました
実際のところ、ハリーが覚えていたのは緑の閃光と焼け付くような額の痛みだけで、ダーズリー夫妻の言った「両親は交通事故で死んだ」という嘘も、ハリーは真に受けていました
そのくらいハリーの記憶は曖昧だったので、両親の死の意味を正しく理解するまでには至らなかったのでしょう
クィレルの死
クィレルの死に関しては、映画ではハリーがそれを間近で目撃したことになっています
しかし原作小説では、ハリーはクィレルの死を目撃する前に気を失っています
なので、厳密にはハリーはクィレルの死を見ていないことになります
コメントを残す