この記事は、ハリーポッターシリーズの映画・原作のネタバレを含みます。
未鑑賞の方はご注意ください。
ヴォルデモートは、一度見たら忘れられなくなるような恐ろしい顔をしています
髪はなく、蝋のように青白い顔、そして蛇のように平らな鼻と切れ目を入れたような鼻の穴
しかしそんなヴォルデモートも、最初からこんな見た目だったわけではありません
ヴォルデモート卿と名乗る前は、彼はトム・リドルというとてもハンサムな少年でした
What was behind some of the choices Tom Riddle made on the road to becoming Voldemort? https://t.co/mGxNtqFHGi pic.twitter.com/9FxB5m5L34
— Wizarding World (@wizardingworld) December 31, 2015
なぜヴォルデモートは、元の面影がなくなるほどに変わり果ててしまったのでしょうか?
見た目が変化した原因は何なのか?
トム・リドルのハンサムな見た目が変化し始めたのは、おそらく分霊箱を複数作成した後からです
リドルがホグワーツを卒業してから約20年後、リドルは校長となったダンブルドアに教師の職を改めて志願するため、ホグワーツに戻ってきます
しかし、校長室に現れたリドルの顔は、元々のハンサムな顔とは違っていました
ヴォルデモートが部屋に入ってきた。二年ほど前にハリーが目撃した、石の大鍋から蘇ったヴォルデモートの顔ではなかった。それほど蛇に似てはいなかったし、両眼もまだ赤くはない。まだ仮面をかぶったような顔になってはいない。しかし、あのハンサムなトム・リドルではなくなっていた。火傷を負って顔立ちがはっきりしなくなったような顔で、奇妙に変形した蝋細工のようだった。
出典:『ハリー・ポッターと謎のプリンス』原作小説より
この時リドルはすでに5つの分霊箱を作成し、魂を6つにまで分断していました
魂というものは完全な一帯であるべきものであり、その人の人間らしさを象徴するものです
ディメンターに魂を吸い取られた者は、記憶も何もない、ただ存在するだけの抜け殻になってしまいます
魂とは、それほど重要なものなのです
ヴォルデモートはその魂を何度も引き裂くことによって、日に日に人間らしさを失っていきました
ヴォルデモート卿は、年月が経つにつれ、ますます人間離れした姿になっていった。わしが思うに、そうした変身の道を説明できるのは、唯一、あの者がその魂を、我々が通常の悪と呼ぶものを超えた領域にまで切り刻んでいたということじゃ……
出典:『ハリー・ポッターと謎のプリンス』原作小説より
このようにダンブルドアは、度重なる分霊箱の作成が、ヴォルデモートの外見に影響を与えたと考えています
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なぜ蛇のような見た目になったのか?
分霊箱の作成がヴォルデモートの外見に影響を与えたのは明らかですが、最初の引用文にある通り、ヴォルデモートがダンブルドアに会いにきた時点では、まだ蛇のような見た目にはなっていません
では何がヴォルデモートを蛇のような見た目に変えたのでしょうか?
それについては諸説あります
一つは、「ヴォルデモートが復活の際にナギニの毒を使用したから」という説です
ヴォルデモートは『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』で完全に復活する前に、仮の小さい身体を手に入れるため、ユニコーンの血とナギニの毒から作った魔法薬を飲み続けていました
このナギニの毒がヴォルデモートを蛇のような見た目にしたと考えられています
もう一つは、「ナギニを分霊箱にしたから」という説です
ワームテールがヴォルデモートの元に戻ってからまもなく、ヴォルデモートはバーサ・ジョーキンズを殺害し、ナギニを7つ目の分霊箱とします
蛇そのものと魂を分け合ったことで、ヴォルデモートの見た目が蛇に近づいたのではないか、という考えです
これらの説は、一見すると理にかなっているように感じます
しかしながら、これらの説は『ハリー・ポッターと賢者の石』にある一節によって否定されます
クィレルの頭の後ろにはもう一つの顔があった。ハリーがこれまで見たこともないほどの恐ろしい顔が。蝋のように白い顔、ギラギラと血走った目、鼻孔はヘビのような裂け目になっていた。
出典:『ハリー・ポッターと賢者の石』原作小説より
このように、ヴォルデモートは賢者の石の時点ですでに蛇のような見た目をしていたのです(ちなみに映画では鼻がある、というかそもそも顔が違う)
ナギニの毒を飲んだり、ナギニを分霊箱にしたのは、どちらも賢者の石以降に起こった出来事なので、これらの説は否定されます
ヴォルデモートは望んで蛇の姿になった?
では一体何がヴォルデモートを蛇のような見た目にしたのでしょうか?
単純に、分霊箱や数々の闇の魔術の実験がそうさせた可能性も十分あると思います
しかし、私個人の考えは、ヴォルデモート自身が望んで蛇のような姿になったということです
ヴォルデモートは、マグルと自分を関連づけるものを、ことごとく嫌っていました
だからこそ、マグルの父親から譲り受けた『トム・リドル』という名前を捨てて、ヴォルデモート卿と名乗りました
さらに、マグルの父親を殺害して無きものとし、自分がサラザール・スリザリンの末裔であることをより強調しました
そして、ヴォルデモートが父親から譲り受けたのは名前だけではありません
ヴォルデモートの元々のハンサムな顔も、マグルの父親にそっくりでした
名前と同じく、父親とそっくりな顔も、ヴォルデモートにとっては憎むべきものだった可能性があります
だからヴォルデモートは、スリザリンとの繋がりを示すため、自ら望んで蛇のような見た目を選んだのではないでしょうか?
これが正しい理由である証拠はありませんが、個人的には一番納得のいく説明です
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