この記事は、ハリーポッターシリーズの映画・原作のネタバレを含みます。
未鑑賞の方はご注意ください。
『ハリー・ポッターと死の秘宝』の終盤で、ハリーはスネイプの記憶を見て、ヴォルデモートを倒すには、自分が死なねばならないことを知ります
死を覚悟したハリーは、禁じられた森にいるヴォルデモートの元へ、自分の命を差し出しに行きます
その道中でハリーは、ダンブルドアが残したスニッチに記された暗号を思い出します
『私は終わるときに開く』
自分が死ぬこのときが『終わるとき』なのだ、とハリーは理解します
ハリーがスニッチに唇を押し当てると、スニッチが開き、中には『蘇りの石』が入っていました
『蘇りの石』は死の秘宝の一つで、死者の魂を呼び戻すことができます(ただし本当の意味で生き返らせることはできない)
ハリーはこの世を去る決心を固めるため、リリー・ジェームズ・シリウス・ルーピンを呼び戻します
愛する人たちに後押しされたハリーは、覚悟を決めて死に向かって歩き出します
そしてこの時ハリーは、『蘇りの石』をもう必要ないとばかりに、森の中に落としてしまいました
また、戦いが終わった後も、ハリーは森へ石を探しに行くことはしませんでした
なぜハリーは、唯一無二の貴重な石を、森の中に捨ててしまったのでしょうか?
ハリーにはもう必要ないものだから
ハリーはこの時すでに、死ぬ覚悟を決めていました
ヴォルデモートを倒すには、分霊箱である自分が死ななければならないからです
つまり、ハリーもすぐに両親たちのいるところ(死後の世界)へ行くのです
どのみちそこで両親たちと会えるのだから、もう蘇りの石はハリーにとって必要ないものです
また、ハリーは3つの死の秘宝の探求もとっくの昔にあきらめていました
秘宝か分霊箱かの選択を迫られた時、ハリーは秘宝をあきらめ分霊箱の方に集中すると決めたのです
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ハリーがみぞの鏡から学んだこと
1年生の時、ハリーは『みぞの鏡』の中に、両親の姿を見ました
みぞの鏡は、見る人の心の奥底にある1番強い『のぞみ』を映し出します
ハリーは鏡の中の両親の姿を見るため、何度もベッドを抜け出して鏡の前へ行きました
"Erised stra ehru oyt ube cafru oyt on wohsi." To crack the Mirror of Erised's inscription, try reading it backwards! What would you see if you looked in the Mirror? pic.twitter.com/8aaWVPg2Pl
— Wizarding World (@wizardingworld) February 27, 2022
しかし、そんなハリーを見ていたダンブルドアから、もう鏡を探さないようにと警告されます
ハリー、この鏡は明日よそに移す。もうこの鏡を探してはいけないよ。たとえ再びこの鏡に出会うことがあっても、もう大丈夫じゃろう。夢に耽ったり、生きることを忘れてしまうのはよくない。それをよく覚えておきなさい。
出典:『ハリー・ポッターと賢者の石』原作小説より
これは『蘇りの石』に対しても言えることです
みぞの鏡も蘇りの石も、本当の意味で死者を生き返らせることはできません
空想の中の出来事よりも、現実を生きることの方がずっと大事です
ハリーはすでにそれを1年生の時に学んでいました
だからこそハリーは、ヴォルデモートとの戦いに生き残った後も、森に石を探しに行くことはしなかったのでしょう
他の者の手に渡したくはなかった
もしハリーが蘇りの石を持ったままだったら、ハリーが死んだ後で、他の者の手に渡っていた可能性も考えられます
自分がみぞの鏡に執着した経験から考えても、他の誰かが蘇りの石を手にするべきではないとハリーは考えたはずです
ましてや、ヴォルデモートが石を見つければ、秘宝の存在に気づいてしまうかもしれません
それなら、森の中の石と一緒になって、誰にも気づかれないままでいるのが一番です
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