この記事は、ハリーポッターシリーズの映画・原作のネタバレを含みます。
未鑑賞の方はご注意ください。
『ハリー・ポッターと死の秘宝』の終盤で、ハリーは憂いの篩でスネイプの記憶を見て、自分が死なねばならない存在であることを知ります
赤ん坊のハリーを殺そうとして死の呪いがヴォルデモートに跳ね返った時、不安定だったヴォルデモートの魂が近くにいたハリーに引っかかりました
そのヴォルデモートの魂がハリーの中で生きている限り、ヴォルデモートは死ぬことができません
ハリーは、ヴォルデモートが意図せず作った7つ目の分霊箱だったのです
ハリーの中にあるヴォルデモートの魂を破壊するには、ハリー自身が死ななければなりません
その真実を知ったハリーは、死ぬことを覚悟し、自らヴォルデモートの前に身を差し出します
ハリーは何の防御もなしに、ヴォルデモートのアバダケダブラ (死の呪い)を身体に受けました
ハリーは天国のような白い空間に飛ばされ、そこにはダンブルドアが立っていました
ヴォルデモートの小さな亡骸は、ハリーの中にあったヴォルデモートの魂が、たしかに破壊されたことを示していました
ダンブルドアは死んでいるため、ハリーも死んだのだと思われましたが、ダンブルドアは、ハリーは戻ることができると言います
ハリーは戻ることを選択し、ダンブルドアの言葉通り、再び元の世界に生きて戻ってきました
しかし、なぜこの時ハリーは、死の呪いを受けたにも関わらず、生き残ることができたのでしょうか?
Contents
ハリーが死ななかった理由(結論)
結論から言うと、ハリーの命を護ったものは、赤ん坊の時と同じく、母親であるリリーが命を犠牲にしてかけた『護りの魔法』です
この魔法は、ハリーが血縁であるペチュニアの住む、ダーズリー家を出た時点で解けてしまったはずでした
しかし、ヴォルデモートがハリーの血を自分の身体に入れて復活したために、その護りはまだ生きていたのです
護りの魔法とは?
『護りの魔法』は、古くから伝わる魔法で、母親であるリリーが自分の命を犠牲にしてハリーに施した強力な護りです
このリリーの愛の力が、赤ん坊のハリーに対して放たれたヴォルデモートの死の呪いを跳ね返したのです
そしてこの持続的なリリーの護りは、ハリーの血の中に生き続けていました
ダンブルドアは、この『血の絆』をより確固たるものにするために、リリーの唯一の血縁であるペチュニアのところへハリーを預けました
ダンブルドアはハリーに呪文をかけ、ハリーがダーズリー家を家と呼べる限り、リリーの魔法が最も強い盾としてハリーを護るようにしました
この護りのおかげで、ヴォルデモートと魂を分け合ったクィレルは、ハリーに触れた途端、たちまち灰になってしまいました
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護りの魔法は実は生きていた
しかし、この『護りの魔法』は、ハリーがダーズリー家を去った時に解けてしまったはずでした
ハリーが17歳になる前に『七人のポッター』作戦で隠れ穴へ移動する際、ハリーはもう2度とダーズリーたちと一緒に住むことはないと了解の上でした
Did you know it took 95 takes to capture all the angles needed for the seven Harrys scene in Deathly Hallows? Daniel Radcliffe said, "The thing I was most pleased about was how good I looked in Fleur's costume." pic.twitter.com/Unc6CFf87x
— Wizarding World (@wizardingworld) March 25, 2021
つまりこの時点で、ハリーはダーズリー家を自分の家とは呼べなくなり、リリーの護りもなくなるはずでした
しかし、実はこの護りはまだ生きていました
なぜなら、ヴォルデモートが復活した時に、ハリーの血を使ったからです
そのため、リリーの護りはハリーの中だけでなく、ヴォルデモートの血の中にも流れていました
いわば、善のバージョンの分霊箱のようなもので、もう一つのスペアがあることによって、オリジナルが護られたのです
これが、ハリーが再び生きて戻ることができた理由です
「あの者はきみの血を採り、それで自分の生身の身体を再生させた!あの者の血管に流れるきみの血が、ハリー、リリーの護りが二人の中にあるのじゃ!あの者が生きているかぎり、あの者はきみの命をつなぎとめておる!」
出典:『ハリー・ポッターと死の秘宝』原作小説より
ダンブルドアは知っていた
『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』には、ヴォルデモートがハリーの血を入れて復活したことを、ハリーがダンブルドアに話す場面があります
その場面でハリーは、ダンブルドアの目に勝ち誇ったような光を見ています
「僕の血が、ほかの誰の血よりも、あの人を強くするとあの人自身が言ってました」ハリーがダンブルドアに言った。「僕を護っているものが――僕の母が残してくれたものが――あの人にも入るのだと言ってました。そのとおりでした――ヴォルデモートは僕に触っても傷つきませんでした。僕の顔を触ったんです」ほんの一瞬、ハリーはダンブルドアの目に勝ち誇ったような光を見たような気がした。
出典:『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』原作小説より
つまり、ダンブルドアはこの時から、リリーの護りが生き続け、ヴォルデモートの死の呪いからハリーを護ることを知っていたことになります
蘇りの石で生き返ったのでは?
ハリーは蘇りの石の力で生き返ったのではないかと考えた人もいるかもしれません
しかし、これは間違いです
蘇りの石は、魂を呼び戻すだけで、死者を本当の意味で生き返らせる力はありません
ハリーが蘇りの石を使って、両親やシリウス、そしてルーピンを呼び戻した時、彼らの姿はゴーストよりもしっかりしていましたが、本当の肉体を持っているわけではありませんでした
ハリーは死を制する者になったのでは?
ハリーは3つの死の秘宝を集めて、『死を制する者』になったから死ななかったのではないか、と考えた人もいるでしょう
しかし、これもまた間違いです
ダンブルドアによれば、『死を制する者』とは、死を克服する者であり、ハリーのように死を受け入れ、逃げずに立ち向かっていける者のことを指します
たしかにハリーは3つの秘宝の所有者となりましたが、『死を制する』とは、不死身になることを意味するのではないのです
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※本ページの情報は2023年5月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。
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