この記事は、ハリーポッターシリーズの映画・原作のネタバレを含みます。
未鑑賞の方はご注意ください。
『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』の終盤で、ヴォルデモートが復活し、ハリーと1対1の決闘をすることになります
その時、不思議なことが起こります。ハリーとヴォルデモートの杖が繋がったのです
そしてさらに、ヴォルデモートの杖先から、セドリックやハリーの両親がゴーストのような姿で現れたのです
ハリーがこのことをダンブルドアに話すと、ダンブルドアは「直前呪文じゃな」と言いました
直前呪文とは一体何なのでしょうか?
また、なぜ死んだはずのセドリックやハリーの両親が、姿を現すことができたのでしょうか?
直前呪文とは何なのか?
直前呪文とは、『プライオア・インカンタート』という呪文のことを指し、この呪文を杖に向けて唱えると、その杖が使用した最後の呪文を再現することができます
その名の通り、杖が”直前”に使用した呪文を知るための魔法で、『呪文逆戻し効果』とも言われます
この呪文が何の役に立つかというと、主には容疑者の特定です
何か違法な呪文が使われた際に、この直前呪文を使えば、誰の杖が違法な呪文を行ったのかを確かめることができます
原作では、クィディッチ・ワールドカップで闇の印が打ち上げられた際に、この直前呪文が使用されました
それによって、ハリーの杖が闇の印を打ち上げたことが分かりましたが、実際誰がハリーの杖を借りて使ったのかまでは特定できませんでした
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なぜセドリックたちが現れたのか?
ヴォルデモートの杖からセドリックたちが現れたのは、彼らがヴォルデモートの杖の最後の犠牲者たちだからです
直前呪文は、杖が使った最後の呪文を再現します
ヴォルデモートの杖が直前に行ったのは、死の呪い(アバダケダブラ)によるセドリックの殺害です
そしてその前に行ったのがフランク・ブライス(冒頭で登場したマグルの老人)の殺害、その前がバーサ・ジョーキンズ(原作でのみ登場)の殺害、そのさらに前がハリーの両親の殺害です
これらの杖の犠牲者たちが、直前呪文によって実際に殺されたのとは逆の順序で再現されたというわけです
なぜ直前呪文が発動したのか?
ハリーとヴォルデモートの決闘では、直前呪文(プライオア・インカンタート)が唱えられたわけでもないのに、なぜヴォルデモートの杖が過去に使った呪文が再現されたのでしょうか?
それは、ハリーとヴォルデモートの杖が、同じ芯が入った”兄弟杖”であるからです
兄弟杖を戦わせると、互いに相手に対して正常に作動せず、どちらか一方がもう一方に対して、それまでにかけた呪文を吐き出させます
兄弟杖は仲間同士であり、争うべき関係性ではないので、無理に戦わせるとこのような稀な現象が起こるのです
現れたのはゴースト?
ハリーの前に現れた両親やセドリックは、実体の無い白いモヤのような姿でしたが、あれはゴーストだったのでしょうか?
ダンブルドアによれば、あれはゴーストではなく『こだま』だそうです
「ゴースト……セドリックのゴースト、それとも、何だったのでしょう。それが僕に話しかけました」 「こだまじゃ」ダンブルドアが言った。
出典:『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』原作小説より
『こだま』とは、山びこなどのように、声や音が反響して繰り返し聞こえてくることを指すので、あっち側の世界でセドリックたちが実際に語りかけた声が、ハリーの所へ反響して聞こえてきた、という感じのニュアンスではないかなと思いました
まとめ
・姿を現したのは、ヴォルデモートの杖の最後の犠牲者たち
・直前呪文が発動したのは、ハリーとヴォルデモートの杖が兄弟杖であったため
・現れたのは、ゴーストではなく『こだま』だった
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