ルシウス・マルフォイは本当にハリーにアバダケダブラを使うつもりだったのか?【ハリーポッター】

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ルシウスがハリーに唱えかけた呪文は?

『ハリーポッターと秘密の部屋』の終盤で、ハリーがルシウスにリドルの日記を返却する場面があります

その日記には実はハリーの靴下が挟み込まれており、それをルシウスからドビーに受け取らせることで

ハリーはドビーをマルフォイ家から自由の身にしてあげました

しもべ妖精には、『主人から衣類をもらって初めて自由になれる』というルールがあります

ただ、これはルシウスからすれば面白くありません

自分のしもべ妖精を奪われ、怒り狂ったルシウスは、ハリーに杖を向け『アバダ…』と唱え始めます

しかしそこにドビーが立ちはだかり、魔法でルシウスを吹き飛ばします

ドビーのおかげでハリーの身は守られましたが、問題はルシウスが唱えかけた呪文です

私たちの知る限りでは、『アバダ』で始まる呪文はたった一つしかありません

『アバダケダブラ』死の呪いです

いくらしもべ妖精を奪われたからと言って、それだけで12歳の少年を死に至らしめるのは、正気の沙汰とは思えません

この時のルシウスは、本当にハリーにアバダケダブラを使うつもりだったのでしょうか?

原作と映画の違い

映画ではこのようなシーンになっていましたが、原作では少し違った描かれ方をしています

原作でのルシウスは、同じようにドビーを奪われた怒りをあらわにしますが

ハリーに飛びかかっただけで、呪いをかけようとするような描写はありません

つまりルシウスが死の呪いをかけようとするのは、映画版オリジナルの演出ということになります

それに原作では、『アバダケダブラの呪い』は4作品である『炎のゴブレット』まで登場しません

ハリーにアバダケダブラを使うには状況が不利すぎる

この状況下で、アバダケダブラを使おうとするのは、あまりにも愚かな行動です

死の呪いは『禁じられた呪いの一つであり、人に対して使用すれば、ほぼ間違いなくアズカバン送りにされることでしょう

禁じられた呪い
・アバダケダブラ (死の呪い)
・クルーシオ(磔の呪文)
・インペリオ(服従の呪文)

たとえ誤魔化そうとしても、ルシウスは自分の杖を使用していたため、直前呪文を調べれば誰が呪いをかけたかは明らかです

それにこの時はヴォルデモートの後ろ盾もなく、場所はホグワーツなので、ダンブルドアの目と鼻の先です

そしてさらに、ハリーは『生き残った男の子です

愚かにもハリーに向かって死の呪いをかけたご主人様がどうなったか、ルシウスは痛いほど知っているはずです

実際にこの時も、リリーの『護りの魔法』はハリーの体に残っているので、もし死の呪いを放っていたら、死ぬのはルシウスの方だったでしょう

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ルシウスはそこまで愚かなのか?

そんな状況も把握せず、怒りに任せて死の呪いを使ってしまうほど、ルシウスは愚かなのでしょうか?

ルシウスは、主人であるヴォルデモートが力を失った時、全ては”あの方”にやらされていただけだと、シラを切りました

ルシウスはアズカバン行きを逃れ、魔法界では高い地位を維持し続けました

魔法省に多額の援助をして、大臣のご機嫌とりをすることも欠かしません

アバダケダブラを使えば、ルシウスが大事にしてきた魔法界での立場は無に帰すこととなるでしょう

ルシウスがそんな愚かな行動に出るとは、考えにくいです

ルシウスがドラコにした助言

ルシウスは、ハリーポッターに対する悪口を言うドラコに、こんなセリフを言っています

「しかし、言っておくが、ハリー・ポッターが好きではないような素振りを見せるのは、なんと言うか――賢明――ではないぞ。とくにいまは、大多数の者が彼を、闇の帝王を消したヒーローとして扱っているのだから――。やぁ、ボージン君」

出典:『ハリー・ポッターと秘密の部屋』原作小説より

このセリフから分かるように、ルシウスはハリーに対して攻撃的な姿勢をとるべきではないと考えています

映画版のラストの行動は、このルシウスの考えとは真逆のものです

それこそまさに、ルシウスが言った『賢明』ではない行動です

正気を失った可能性もなくはない

とはいえ、ルシウスが怒りに支配され、完全に正気を失っていたという可能性もなくはありません

しもべ妖精は、何世代にも渡って同じ家に仕え続けます

同じくしもべ妖精であるクリーチャーは、少なくとも母親の代からブラック家に仕えていたことが分かっています

なので、おそらくマルフォイ家でも、代々ドビーの一族が仕え続けてきた可能性が高いです

それに、マルフォイ家のような純血で裕福な家族は、日常生活に必要な雑務の大半をしもべ妖精に任せているはずです

そんなしもべ妖精を失うことは、マルフォイにとって大きな痛手であることは間違いないでしょう

しかし、少年の命を奪おうとするほどの出来事であるかどうかは、いまだに疑問が残るところです

まとめ

・原作では違った描かれ方をしている
・ハリーを殺すのはデメリットが多すぎる
・ルシウスはそこまで愚かではないはず
・正気を失う理由として十分ではない

これら全ての要素を考慮しても、やはりルシウスがハリーにアバダケダブラを使おうとするとは考えにくいです

独特な演出が加えられた映画版よりは、原作のストーリーの方が自然で納得感はあります

ただこういった映画版オリジナルな要素も、ファンとしては楽しみの1つですね

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