ハリーがニワトコの杖を折ったのは正しい選択だったのか?【ハリーポッター】

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ネタバレ注意
この記事は、ハリーポッターシリーズの映画・原作のネタバレを含みます。
未鑑賞の方はご注意ください。

映画『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』のラストで、ニワトコの杖の真の所有者がハリーであることが明らかになります

その後ハリーは、世界最強の杖であるにも関わらず、ニワトコの杖を真っ二つに折ってしまいます

最強の杖がそんな簡単に折れてしまうことにも驚きでしたが、いくら悪の手に渡さないためとはいえ、世界で1本しかない貴重な杖を折ってしまうのは、正しい選択だったと言えるのでしょうか?

原作と映画の違い

ハリーがニワトコの杖をどうしたかについては、原作と映画で大きな違いがあります

原作ではまず、ハリーはニワトコの杖を使って、折れてしまった自分の杖(ヒイラギと不死鳥の尾羽根)を修復します

その後、肖像画のダンブルドアと話し、杖の所有権を誰にも渡さないまま死を迎えることを約束した上で、ニワトコの杖を元あった場所(ダンブルドアの墓)に戻します

「僕はニワトコの杖を――」  心からの愛情と賞賛の眼差しでじっとハリーを見ているダンブルドアに、ハリーは話しかけた。  「元の場所に戻します。杖はそこに留まればいい。僕がイグノタスと同じように自然に死を迎えれば、杖の力は破られるのでしょう? 最後の持ち主は敗北しないままで終わる。それで杖はおしまいになる」

出典:『ハリー・ポッターと死の秘宝』原作小説より

つまり、原作ではニワトコの杖が折られることはなく、ダンブルドアの墓の中に存在し続けているということです

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どちらが正しい選択か?

原作も映画も、最強の杖をもう二度と悪の手に渡らないようにする、という点では共通しています

しかし、原作のハリーがとった方法には、明らかな欠陥があります

ハリーの計画は、真の所有者であるハリーが、誰にも杖の所有権を渡さないまま死ねば、もう二度とニワトコの杖が誰かのものになることはない、というものです

つまり、ハリーは死ぬまで一度も敗北せず、武装解除でさえされないようにしなければなりません

しかし、ハリーが卒業後に選んだ職業は『闇祓い』で、敵と戦うことを余儀なくされます

そんな立場で、死ぬまで一度も負けないというのは、いくらヴォルデモートを倒した英雄でも難しいでしょう

そして、思い出して欲しいのは、ハリーがニワトコの杖の所有者になったのは、ドラコから力ずくで杖を奪い取ったからに過ぎないということです

ニワトコの杖の忠誠心は、それほど簡単に移り変わってしまうのです

さらに悪いことに、ハリーがヴォルデモートにニワトコの杖の持ち主は自分だと宣言した時、大広間にいた全員がそれを聞いていました

ということは、ハリーがニワトコの杖の持ち主であることは、周知の事実です

ニワトコの杖を求めるものがいれば、真っ先にハリーを狙いに来ることでしょう

ヴォルデモートがいなくなったからといって、全ての悪が根絶されたわけではありません

もしそうなら、ハリーの闇祓いという職業は成り立ちません

よからぬ理由で、再び最強の杖を求めようとする者はきっと現れるでしょう

そう考えれば、杖を完全に破壊してしまった映画版のハリーの選択の方が、よっぽど賢明だと思います

ただし、ハリーが自分の杖を修復する場面は、映画版にもあってよかったのではと思います

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