この記事は、ファンタスティックビーストシリーズの映画のネタバレを含みます。
未鑑賞の方はご注意ください。
血の誓いは、ダンブルドアとグリンデルバルドが10代の頃に交わした、互いに争わないことを約束する魔法契約です
この誓いのために、ダンブルドアはグリンデルバルドと直接的に戦うことができずにいました
ダンブルドアがグリンデルバルドを倒すには、まずこの誓いを破壊する必要がありました
終盤のブータンのシーンで、選挙への当選を阻まれ、憤ったグリンデルバルドは、クリーデンスに死の呪いを放ちます
それを見たアルバスとアバーフォースは、クリーデンスを守るために呪文を放ち、死の呪いと衝突させました
その瞬間、アルバスを締め付けていた血の誓いは緩み、アルバスの手を離れます
その後ダンブルドアとグリンデルバルドで一対一の決闘になり、決闘が終わった頃には、血の誓いは破壊されていました
なぜ二人は戦うことができたのか?
血の誓いによって、互いに争うことはできなかったはずですが、なぜ二人は杖を交えることができたのでしょうか?
これについてはダンブルドアが言及していて、グリンデルバルドは攻撃の意図で、自分は防御の意図で呪文を放ったからだと話していました
血の誓いは、互いに争うことはできない、つまりお互いがお互いを攻撃する意図で争うことはできないというものです
ダンブルドアが攻撃ではなく、防御の意図で呪文を放つという方法は、血の誓いを回避する抜け道として機能したのだと思います
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血の誓いはなぜ壊れた?
血の誓いに抜け道があることはわかりましたが、どうして血の誓いは破壊されるまでに至ったのでしょうか?
これに関しては、本編で明確な説明がされなかったため、推測するしかありません
私の考えでは、この血の誓いには『愛』が深く関係していると思います
もしただ単に互いに争わないことを誓うのであれば、『破れぬ誓い』で事足ります
『破れぬ誓い』は、誓いを破ると死んでしまうため、『血の誓い』よりもずっと拘束力があります
それでも彼らが『血の誓い』を選んだのは、その方がよりロマンチックに感じられたからだと思います
血の誓いはいわば、二人の愛を誓いあった、婚姻届のようなものだと考えられます
また、ハリーポッターではシリーズを通してこの『愛』が重要なテーマとなっていました
赤ん坊のハリーが生き残ることができたのは、母親であるリリーの愛に護られていたからです
そしてその護りは、”血の絆”としてハリーの中に生き続けていました
血の誓いは、この血の絆に近いものに感じられます
アリアナとアウレリウス
肝心の血の誓いが壊れた理由は、この二人の間の愛が壊れたからだと思います
血の誓いが崩壊し始めたのは、グリンデルバルド・アルバス・アバーフォースの3人が呪文をぶつけ合った時です
この3人の三つ巴の戦いは、明らかにアリアナが死んだ時の3人の戦いとのパラレルになっています
「口論になった……そして俺は杖を抜き、やつも抜いた。兄の親友ともあろう者が、俺に『磔の呪文』をかけたのだ――アルバスはあいつを止めようとした。それからは三つ巴の争いになり、閃光が飛び、バンバン音がして、妹は発作を起こした。アリアナには耐えられなかったのだ――」
出典:『ハリー・ポッターと死の秘宝』原作小説より
この戦いはどちらも、オブスキュラスを生む者(クリーデンス/アウレリウス・ダンブルドアとアリアナ・ダンブルドア)を中心としたグリンデルバルド・アルバス・アバーフォースの戦いです
この二つの戦いの大きな違いは、アルバスの愛がどこに向いているかということです
アリアナの時は、アルバスの愛はグリンデルバルドに向いていて、弟のアバーフォースや妹のアリアナをないがしろにした結果、アリアナを失うことになってしまいました
しかし今回は、アルバスはグリンデルバルドに対抗し、クリーデンスを守るために呪文を放ちました
つまりアルバスは、グリンデルバルドへの愛よりも、家族への愛が強いことを証明したのです
これによって、グリンデルバルドとの血の誓い(愛の誓い)は壊れたのだと私は考えています
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